画期的な絵の具です
近年、若冲や北斎などの人気の高まりもあり、水墨画や日本画を自分でも描いてみたいと思われる方も増えてきているように感じます。
伝統的な日本絵画や東洋美術への注目はとても嬉しく思います。
しかし、岩絵の具など高価な天然顔料と固着結合剤の膠を混ぜる作業が難しいことが、日本画や水墨画の敷居を高くしています。
描くたびに絵の具と膠を混ぜるのはもどかしく、とても面倒です。時として、描きたい衝動を削がれてしまうこともあります。
市販にはチューブ絵の具や便利な皿入りやコンパクトな多色セットの顔彩もありますが、どれも一長一短があります。
固まって使えなくなったチューブ絵の具が溜まっていたりしませんか?
簡便な皿式は、描く時に膠液と混ぜないと表具をするときににじんだり、少し厚塗りすると色落ちしてしまうなどの不安が拭えません。
西洋の水彩絵の具も試してみましたが、やはり東洋画には東洋の、伝統的な色合いや材料による絵の具が欲しいのです。
「もっと使いやすくて、深みのある落ち着いた色調で、大きめの作品制作にも使えて、表装もできる絵の具はできないものか?」
そこで、中国の天然原料に日本の和牛膠と技術を採り入れ、新しい絵の具を作ることを思い立ちました。幸運にも天野山文化遺産研究所の山内章先生にご協力いただき、寺社や美術品の修復に用いる高級和牛膠を使わせていただけることになりました。
およそ3年をかけて試作を重ね、ようやく満足のいくレベルの画期的な絵の具ができました。
ぜひ皆様にもこの絵の具を使っていただけたら、と思っています!

